シャインマスカット「晴王」について
About Hareou
光をまとったように美しく輝く、みずみずしい翠色。大粒で張りのある果皮を軽く噛むと「パリッ」と心地よい音を立てて弾け、濃厚な甘みと芳醇な香りが口いっぱいに広がっていく―。
シャインマスカットは、果皮が薄く、種がないため、皮ごと味わえるのが魅力のぶどう。しっかりとした甘みがありながら酸味が少なく、弾力のある食感とジューシーな果汁も、人気の理由です。
最高品質のシャインマスカット「晴王」とは
シャインマスカットは、2006年に品種登録された、比較的新しいぶどうで「種なし」「皮ごと」で食べられるという特長から、全国的に高い人気を集めています。
その中でも、岡山県の農業協同組合(JA)が出荷するブランドが「晴王(はれおう)」です。「晴れの国おかやま」の太陽の恵みを受けて育つぶどうとして、2010年に命名されました。
岡山県のJAでは、シャインマスカットはすべて糖度が18度以上という基準で出荷されます。
そのうえで、房全体の見た目の美しさ、粒のそろい方、色つや、傷の有無など、贈答品として安心して届けられるかどうか。その視点を大切にしながら、基準をクリアしたものだけを「晴王」として出荷しています。
数値だけでは測りきれない品質を、産地全体で統一した基準のもとに守り続けていること。それこそが、シャインマスカット「晴王」の最大の価値であり、高級果物店から信頼を集めています。
マスカットの一大産地「倉敷市船穂町」
岡山県は、シャインマスカットの全国出荷量3位。
倉敷市船穂町は、岡山県南西部に位置し、豊かな水流を有する岡山県三大河川の一つ高梁川の下流河口西岸に沿って広がる町です。
標高30〜100m程度の南向きの日当たりの良い丘陸地を持ち、日照時間が長く、岡山県内でも極めて降水量が少ないうえ、台風・積雪が少ない。その恵まれた地の利を生かしたマスカット栽培がさかんな地域として知られています。
船穂町は早くからハウスを利用した加温栽培を導入し、生産量を高めてきました。昭和35年には、他の産地に先駆けて12月に加温栽培に成功。5月出荷を可能にする極早期加温を成功させ、加温マスカット産地の地位を確立。岡山の高級夏果実といえばマスカットと言われるほどの一大産地へと成長しました。
こうした努力が実を結び、JA晴れの国岡山船穂町ぶどう部会は、令和3年(2021年)には「第51回日本農業賞・集団組織の部」で大賞に選ばれ、令和4年(2022年)には「第61回農林水産祭」において日本農林漁業振興会会長賞を受賞するなど、全国的にも評価されています。
最高品質ブランドを支える「繊細な管理と年間サイクル」
「晴王」づくりの背景には、「冬の剪定」から「夏から秋の収穫」まで、約1年をかけて進められます。
1〜4月頃の加温作業から始まり、芽かき、花穂調整、房づくり、枝の管理へと進み、次は実の管理へ。木の状態に合わせてハウスごとに作業を進め、果粒肥大期、成熟期を経て、糖度18度以上になるのを迎えれば収穫のタイミングとなります。
ハウスごとにずらして生産を行うため、6月上旬から9月中旬まで出荷が続きます。
収穫後は、休む間もなく次のサイクルへの作業が続きます。
10月から12月の農閑期は、ハウスの修繕、土づくり、水やり、枝おろし、施肥、剪定などの作業が続き、途切れることがありません。
剪定、摘粒、摘房、花穂整形、ジベレリン処理など、どれかひとつでもタイミングを誤れば品質に響くほど繊細です。
ゆえに、高品質な「晴王」を安定して生み出すのは簡単ではありません。
それを可能にしているのは、個々の生産者の技術と努力にほかなりません。
船穂町で「晴王」づくりに真摯に向き合う佐々木靖正さんも、「晴王」ブランドを支える生産者のひとり。「シャインマスカットを作るうえで気を付けていることは、全てです」と語る佐々木さんは、木の状態を見極めながら、生産基準をふまえ、独自の判断で日々細かな調整を続けてきました。
アレキからシャインへ。新しい品種への挑戦
シャインマスカットは、2006年に品種登録された、比較的新しいぶどうで「種なし」「皮ごと」で食べられるという特長から、全国的に高い人気を集めています。
その中でも、岡山県の農業協同組合(JA)が出荷するブランドが「晴王(はれおう)」です。「晴れの国おかやま」の太陽の恵みを受けて育つぶどうとして、2010年に命名されました。
岡山県のJAでは、シャインマスカットはすべて糖度が18度以上という基準で出荷されます。
そのうえで、房全体の見た目の美しさ、粒のそろい方、色つや、傷の有無など、贈答品として安心して届けられるかどうか。その視点を大切にしながら、基準をクリアしたものだけを「晴王」として出荷しています。
数値だけでは測りきれない品質を、産地全体で統一した基準のもとに守り続けていること。それこそが、シャインマスカット「晴王」の最大の価値であり、高級果物店から信頼を集めています。
「晴王」を支える、船穂ぶどう部会の躍進
ぶどう作りに携わり約40年。佐々木さんは20年以上前、両親と一緒に「マスカット・オブ・アレキサンドリア(以下アレキ)」を生産していました。アレキは他のぶどうに比べて何倍もの労力を要し、生産者の負担が大きいものでした。
そこで登場したのが、アレキに比べて作業時間が短く、低コスト生産が可能な新品種・シャインマスカット。岡山県の果樹研究会に所属していた佐々木さんは、アレキに代わる作りやすい青ぶどうの品種を探していたことから、試験栽培の時に真っ先に手を挙げたといいます。
岡山県北部は夜温が22〜23度まで下がるため、ピオーネなどの色ぶどうの生産に適していますが、船穂町のある南部では夜温が30度以上になるため、色づきが難しい地域。その中で佐々木さんが求めていた、「種がない・糖度が高い・青ぶどう」という条件を満たしたシャインマスカットは、まさに理想的な品種でした。
アレキ栽培で培った技術を活かし、佐々木さんは試験栽培の段階から品質の高いシャインマスカットを作ることに成功しました。
美しい房は生産者の手で作りあげられる
佐々木さんは「ぶどうは他の果物に比べて、ひとつの果実に対する労働集約が格段に多い」と話します。
トウモロコシのように自然と粒が揃うものではなく、一粒一粒の向きを整え、房全体の姿を作り込んでいく。生産者が手間暇を惜しまず、数を揃えて、粒の方向を導くように間引き、房の流れを整えていく作業は、まるで石垣を組み上げて作りあげるような職人の技術の結晶です。
贈答品としてのマスカットの美しい姿は、船穂町ぶどう部会独自の技術と努力の賜物といえるでしょう。
贈答品としての価値を守り続けるために
シャインマスカットは全国的に生産量が増え、品質や価格の幅が広がっています。だからこそ、船穂ぶどう農園は「ハイクラスの贈答品」としてふさわしい「晴王」を守り続けています。
「より高いレベルのものを求め、さらに高みを目指して良い商品を届けたい。贈答品としてトラブルのない、高品質のものを作り続けたい」と語ります。
高級果物店のニーズに応えられるマスカットを作ることが、船穂ぶどう園の一番の目標です。
作り手が語る、ぶどうへの愛とやりがい
「物作りに携わる人はみな同じだと思いますが、毎日マスカットの顔が変わる。その日々の成長を見るのが楽しみでもあり、やりがいなんです」と目を細める姿からは、マスカット作りの職人の誇りと深い愛情がにじみ出ています。
作る楽しみが、食べてもらう楽しみにつながり、市場で付く評価が次の生産へのモチベーションにもなる。
良いマスカットを作るには、まず土づくりが重要で、必要な栄養素がひとつでも欠けると良い実は育ちません。土から木へ、そして実へと続く「良いサイクル」を作ることが、品質の根幹です。
晴王のおいしい食べ方と出荷先
「晴王」は、食べごろの状態で出荷されるため、購入してすぐに楽しめます。
食べる直前に少しだけ冷やして、口にほうり込んで皮ごとパリッと頬張るのが一番おいしい食べ方。特に皮と果肉の間が最も甘みを感じるおいしい部分のため、そのまま食べるのが最高の味わい方です。
船穂ぶどう園のシャインマスカットは、JA晴れの国岡山船穂直売所で購入できます。(※船穂ぶどう農園での小売の販売はしていません)
さらなる高みを目指し続ける、熱き想い
「ぶどうというのは、他の果物に比べて、一房を仕上げるのに本当に多くの手間がかかる。ひとつひとつの房が、生産者の手作業で作られていることをぜひ知ってほしい。
シャインマスカットは、スーパーで手に入る手ごろなものから、高級果物店で扱われる高級品まで幅広い。その中でも贈答品として扱われるブランド『晴王』は、まさにドレスアップしたぶどう。その価値を知って、ぜひ手に取ってもらえたら嬉しいですね」と佐々木さんは熱く語ります。
今後については「これからも更に高みを目指して一生懸命やるだけ。100点のものはなかなか作れませんが、常に100点を目指して努力し続けます」と静かな情熱を見せてくれました。
恵みの太陽と誇り高き生産者が作る、岡山の宝石
太陽と人の手が育んで生まれた、シャインマスカット「晴王」。
その一粒一粒には、生産者の技術と覚悟、そして「高品質で喜ばれるものを安定して届けたい」という思いが詰まっています。
日々の細やかな管理を積み重ね、厳しい基準をクリアして出荷される宝石のようなシャインマスカット。ひと房に注がれた努力を知れば、その味わいはさらに深く感じるはず。
晴れの国おかやまが誇る逸品「晴王」の輝きと熱い想いをぜひ味わってみてください。