2026.02.25
芽吹きを待つ冬。シャインマスカットの剪定
船穂ぶどう園のシャインマスカットの剪定は、12月から1月の「休眠期」に行われます。
前年に伸びた枝を整理し、芽の出る位置をコントロールする、高品質なぶどう作りに欠かせない準備期間です。
春先に芽が動き出すと切り口から樹液があふれてしまうため、木に負担をかけないよう、この時期に手早く済ませます。

全国的に強い寒気が訪れた1月23日。
船穂ぶどう園にある7棟のハウスのうち、最後の一棟で剪定が行われていました。

堆肥(たいひ)が撒かれたふかふかの土の上には、落葉した葉が一面に広がっています。静かなハウスに響くのは「パチ、パチ」と枝を切る小気味よい音。
作業中の木は樹齢約15年で、8月頃に収穫を迎える予定です。
枝ぶりを確かめながら「良い芽が出そうなところを見極めて残すんです」と佐々木さんは話します。

木には先端の芽から順に伸びていく性質があります。そのため、下芽ではなく上芽に良い実がつくよう、一番短くて丈夫な外側の芽を残していきます。
機械ばさみを手に、枝ぶりを瞬時に判断して切り進める姿はまさに熟練の技です。

斜面にしっかりと足をつけ、上を見上げながらの手作業。
「体の負担は大きくないですか?」と尋ねると、「大根よりはいいですよ。腰が痛くならないから」と茶目っ気たっぷりに応えてくれます。
「毎日顔色が変わるから、ハウスに入るのが楽しいんですよ」

冬一番の冷え込みの中、ハウスに差し込む柔らかな日差しに少しずつ季節の歩みを感じます。

次は加温を始め、いよいよ芽吹きの時期へ。
最高のシャインマスカットを目指して、生育ステージに応じた丁寧な手仕事が続いていきます。